事業経営はスピード感のある経営数字の把握と修正戦略の立案・実施で大きく変わります!
意識したい経営者の視点とは?
会社の規模が大きくても小さくても、経営者が自分の会社の経営状況を正確に把握することが重要になってきます。
経営者にとって大切なことは、お金の流れを示す数字を直視して、経営判断を行うことです。
ご相談を伺うと意外にも、自社の経営数字をあまり把握できていない経営者が多いようです。
現場の最前線で指揮をとって社員にハッパをかけることに夢中になり、肝心の経営数字のことは経理担当者や税理士に任せっ放しという経営者などはその典型的なタイプです。
会社の業績がいい時はそれでもいいでしょうが、経営状態が厳しくなればなるほど、数字を無視することはできなくなります。
経営数字を把握しましょう!
数字を把握しようとする時に、多くの経営者は、まず「売上が昨年と比べてどうか」とか 「いくら儲かったか」と利益に着目するのではないでしょうか。
これは、損益計算書推移表で確認できます。
利益が出ていることがわかれば、「儲かってよかった」と安堵しますが、利益に対して現預金の残高が乏しいという状態に陥っている時があります。
利益が出たからといって安心してしまうと、「黒字倒産」になる懸念があることを忘れないでください。
また、基本的なことですが、利益が上がっても残高が残らないのは次の理由があります。
- 売掛金の回収条件が遅いのに仕入や経費の支払日が早く来る
- 売掛金が期日通りに入金されない
- 商品在庫が過剰に膨らんでいる
- 無駄な経費がかさんでいる
- 事業以外に資金が流出している
- 現預金を誰かが使い込んでいる
以上のような事態になっていないか、経営者としては最低限チェックしてください。
資金繰り表を作成しましょう!
儲かっている経営者は、売上や利益だけではなく、現預金の残高を注視しており、当面の「資金繰り」を把握しています。
運転資金が不足する前に 「資金繰り表」の作成と把握をお奨めします。
しかし、「資金繰り表」というと、「とても自分ではつくれない」という経営者がいますが、一度覚えてしまうと、それほど難しいものではありません。
もちろん、経理担当者に作成させてもいいのですが、その時は預金通帳や帳簿などをつき合わせて、その内容が正しいか、自分の眼で確認することが重要です。
極端なことをいうと、どんなに赤字が出ていても資金繰りをしっかりして早期に改善できれば会社は継続することができます。
つまり、現預金の残高を注視することです。そして出ていく現預金を見定めることです。(例えば借入金の支払い元金など)
ぜひ、資金繰りをしっかりと見定められる経営者であってほしいです。
最後に、損益計算書推移表の数字を改善することで収益を改善することができます。
そのためには、経営、販売などの戦略をしっかりと立てて事業を進めることが大切です。
秋田県よろず支援拠点にご相談ください
秋田県よろず支援拠点では、各戦略の立案や改善実施へのアドバイスもしております。一緒に事業の改善を戦略的に考えてみませんか。
少しでも早くこの様な管理方法で自社の状況を把握してはいかがでしょうか。
各計数表の作成等につきましてもアドバイスさせていただきます。
上記の経営数字の管理方法についてご興味がある方は、秋田県よろず支援拠点までご相談ください。
秋田県よろず支援拠点(電話番号:018-860-5605)
このコラムの執筆者
コーディネーター(ジェネラリスト)
佐藤 茂樹(Sato Shigeki)
主な経歴
(同)MSKコンサルティングファームの代表。経営士(経営部門)の資格を有し、よろず支援拠点では事業計画策定・資金繰り・施策活用相談に対応。売上拡大や経営改善等の課題に、これまで現場で積み上げた経験を活かして総合的な見地から経営者様と共に課題を抽出し、できるだけ多く経営課題解決のためのスピーディーな対応と提案を行っています。